無伴奏チェロ組曲の各舞曲考察
~サラバンド(Sarabande)~
サラバンドは、4分の3拍子または2分の3拍子であるが、拍子感がなくなるくらいに遅いテンポで演奏される。
3拍子のリズム感はもはやほとんどなく、バッハの時代においてすら、すでに舞曲としての性格を失っており、踊るための曲というよりはただ単に3拍子の遅いテンポの曲を指す名称と化していたようである。
ただ、2拍目にアクセントが来る、という特徴を持っていて、バッハの無伴奏チェロ組曲におけるサラバンドでも、確かに2拍目に重音が置かれているものが多く、その名残を思わせる。
第5番ハ短調のサラバンドなどは、重音を全く使用していないものの、2拍目にやや重みをかけてサラバンドの特徴を出すことを忘れてはいけない。
バッハ無伴奏補完委員会トップへ戻る
|