無伴奏チェロ組曲の各舞曲考察
~ブーレ(Bouree)~
ブーレは、第3番と第4番の5曲目に置かれている。
たいてい2拍子で、ときに4拍子のこともある。
テンポは速く、溌溂として生気に溢れているが、流れるように、なめらかに演奏されなければならない。また、テンポが速いにもかかわらず、「安らぎ、落ち着き」を感じさせるということも、ブーレの特徴であるらしい。
その点で、強烈なリズム感を持つガヴォットとは大きく異なっている。
そういう観点からすると、ミッシャ・マイスキー(旧)に聴かれるブーレは、よくそのキャラクターを捉えているのではないかと思う。
第4番のブーレⅠは、流れるような16部音符の動きがまさに特徴にぴったりするが、第3番のブーレⅠは一見してリズミカルなため、なめらかに演奏するように心がけなければいけないだろう。
4番、3番ともに、ブーレⅡは確かに落ち着いた雰囲気をかもし出しているように思われる。
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